2010年01月26日

文化財防火訓練

平成22年1月24日(日)、平勝寺境内地で防火訓練がおこなわれました。

平勝寺には観音様はじめ多くの文化遺産があります。
850年という長い期間、地区の人びとがお参りしてきた観音様を火災から守るため防火訓練をしました。豊田市消防団、豊田市消防本部、平勝寺の関係者が合同で訓練しました。
消防車4台と指揮車が来ました。





訓練の概要は以下のようです。

1.通報訓練
火災を発見した私が119番通報をしました。
「訓練、訓練、火事です。場所は豊田市綾渡町奥12番地の平勝寺西側の雑木林が燃えています。けが人はいません。私は佐藤一道で、電話は62-2241です。」

2.文化財持出し訓練
檀家総代である藤澤計夫さんと私が文化財を境内の南側へ搬出しました。

3.初期消火訓練
平勝寺境内地にある簡易水道消火栓にホースを2本つなげ、計夫さんと一緒に放水しました。




4.消防訓練
指揮車:私の通報を受けた消防署は、指令課から指揮車へ出動指令を出す。指揮車は各消防団に任務を指定する。現場に到着したのちに現場指揮本部を設置し指揮をとる。


消防団:平勝寺南側にある防火水槽に水利部署を設定し、2つの分団隊員が協力して山林に放水する。ひとつの分団は防火水槽の水を消防車に中継送水する。
足助消防隊:中継送水を受けた水を山林に放水する。

5.講評
訓練が終わり、参加した各隊の撤収活動が終わった時点で境内地に整列した。佐久間文化財保護審議会委員、一道、足助消防署長が講評した。



  


Posted by 一道 at 14:22Comments(0)

2010年01月01日

新春

 あけましておめでとうございます

 旧年中には、いろいろなことがありました。
それでも皆さまのお陰をもちまして、無事に新年を迎えることができました。
ありがとうございました。

 新年にあたり「知識に随順する」という言葉を胸に刻みました。
この言葉は正法眼蔵随聞記に出ています。
知識とは師匠のことです。
現在、知識といえば「ある物事について知っていることがら」という日常語ですが、仏教用語では意味が違います。
仏教では、善知識を略して知識と呼んでいます。
善知識とは、仏縁を結ばせてくれる人、教え導いてくれる指導者を指します。
狭い意味では師匠のことですが、広い意味では私を取り巻くすべての人びとということができます。

 『正法眼蔵随聞記』にはつぎのように書いてあります。

「自分が日ごろ考えて、これが正しいと思っていることを師匠の言葉に随って改めるべきである。
今の人は自分の考えに固執して、自分の意見と違うときは、耳を貸さない。
また、そうは言ってもと否定する。
そして何か不安を感じ、自分の意見と一致する人を尋ね求めてフラフラしている」と。

 その通りです。
忠言は耳に痛いものです。
逆に言えば、私にとって耳に痛い言葉をかけてくださる人こそ私を磨いてくれる人といえます。

 先日、ラジオのニュース番組で「コンプライアンス」という言葉が出てきました。
私はその言葉を知らなかったので、さっそく辞書で調べました。
それは「企業において法律や規則などのごく基本的なルールに従って活動を行うこと。企業の社会的責任と共に非常に重視され、日本語ではしばしば法令遵守と訳される」とありました。

 社会生活を営むうえで、人も企業も法令を遵守しなければなりません。
しかし、それ以上に私たち仏教徒は、知識に随順し、法に随順しなければならないと思います。
法に随順するとは、厚い法律書を読んでそれに遵うという意味ではありません。

 仏教徒がいう法とは、釈尊が説かれた教え、三法印(三つの真理)のことです。

三法印とは、諸行無常(あらゆる一切のものは移りかわる)、
諸法無我(すべてのものはひとりで存在しない。多くの縁で存在する)、
涅槃寂静(欲望煩悩の火が消えれば、身心は落ち着き、生き生きとしたいのちが輝く)です。

 本年も法に随順して、いのちが輝くような日常を歩みたく思っています。

 よろしくお願いいたします。
  


Posted by 一道 at 21:10Comments(1)